Perfumeのカウントダウンライブで唯一の心残り

2018年のライブ納めと、2019年のライブ始めとして、Perfumeのカウントダウンライブにいって来たよ!紅白の中継もあって本当に最っっっ高だったんだけど、残念だったところだけ、先に膿として出させといて。

f:id:mu_tu:20190103015234j:image

今回のカウントダウンイベントはdocomoさんが協賛で、FUTURE-EXPERIMENTと題して、5Gを始めとしたNTTさんの技術を使った演出のコーナーが2つあったんだね。これがなんというか、半分成功、半分失敗…いろいろネットに技術的なことは上がっているようだけど、読んでないので、ここからは運の悪かった参加者の愚痴です。

カウントダウンの共有

まず1つ目、カウントダウンの瞬間を、5Gを使ってPerfume、横浜アリーナ、渋谷、インターネットのみんなを繋ぐパフォーマンス。Perfumeのリストバンドの光がお客さんに配られたペンライトと連動して光って、さらに渋谷で中継を見てる人のリストバンドも光るというもの。

演者がマスターで、お客さんがスレーブとなるペンライト制御は今となっては目新しくもないので、おそらく5Gが凄いのは横浜アリーナと渋谷の遅延がないということなんでしょう。

ただ、ペンライトの色という情報量はたかが知れてるので5Gじゃないとダメなの?とも思った。会場にいて5Gの凄さは分からなくても、2階後方から見る光景はとても綺麗だったので演出としては良かったかな。(とはいえ、Perfumeじゃないアーティストでもやってることだけど)

あと、Perfumeの3人がそれぞれ三原色を割り当てられていて、動きに合わせて光るなら曲目は「超来輪」が良かったんじゃないかな?

P.T.A.のコーナー

2つ目、こっちが心残り。P.T.A.のコーナーカウントダウンスペシャル。ライブの間に入るP.T.Aのコーナー。通常このコーナーは、みんなで声を出して体を動かして会場を一体化するコーナー。「男子〜!」「いえーい!」「女子〜!」「いえーい!」「そうでない人〜!」「いえーい!」、体を動かすときは「手ぇふって!手ぇふって!」という感じ。

カウントダウンスペシャルでは、個人のスマホを使って「男子」はAを押す、「女子」はBを押すというコーナーになってしまった。会場のスクリーンには座席マップが表示され、押したボタンによって座席の色が変わる…

いやいや、P.T.A.のコーナーはアンケートのコーナーじゃないじゃん!声を出して、体を動かしてこそじゃない?筋肉痛も思い出だったじゃん!いい歳してなにバカやってんの?が良かったじゃん!

ビジュアライズの発想は面白いと思うんだ。でも、このマッピングをしたかったら、他にも方法はあると思うんだよ。例えばマイクを会場にいくつか配置して、「男子〜」「いえーい!」「女子〜」「いえーい!」で声を拾って、音量の差からコンター図(エネルギーの等高線のようなもの)を映し出すとか。ボタンを押すなんて原始的な行為は、テレビ放送のdボタンでも出来るんよ。身体動かすときも、センサー使って、Perfumeの手の動きと会場の手の動きがシンクロするとPerfumeの衣装が光るとか、そういうのが良くない??

コーナーがおかしな方向になって既にえっ?という感じだったけど、悲惨だったのは、私を含めてスマホが繋がらない人が大勢いたこと。(繋がって楽しかったー!っていう人もいるとは思うけど)

今回は1つのwi-fiのアクセスポイントに10000人以上がアクセスしても大丈夫というNTTさんの高効率技術を使っているらしいんだけど、これが原因(だと思う)。一部の席で、繋がらない繋がらないってパニックが起こっているのに、ステージでは淡々と物語が展開されてる。一体感を生むはずのコーナーで仲間はずれになるのがとても悲しかった。紅白の中継もあって「ライブはみんなで作り上げるもの!」という多幸感がここでぷっつり切れてしまったんだ。

我々からしたら「大切な時間を共有したい」が1番なので、要求をしっかりと分析したら座席ごとにアクセスポイントを変えたり、冗長設計するはず。100歩譲って、この技術を使うなら「1つのアクセスポイントでも十分だけど、安全率を考慮して2つ設置します。」では?「繋がらないひとは、こっちのアドレスを打ち込んでみてー」って一言あれば解決したんじゃないかな?

アクセスポイント2つにすると莫大なコストがかかるから妥協したのかもしれない、でもそこまでしてアンケートのコーナーやりたい?

技術自体が目的になってしまった典型で、実験台にされてしまったな…という残念な感じ。チームPerfumeらしくないなって思った。(NTTさん側から「どこかでこの技術を使えそうなところないでしょうかねぇ…」みたいな感じで使うことになったとしたら嫌だな)

f:id:mu_tu:20190103015104p:image

Perfumeがステージ上でタブレットにメッセージを書くとみんなのスマホにもリアルタイムで表れるというパフォーマンス。私のスマホには虫食いのメッセージが。これも会場にいない人のスマホに表れるなら価値あると思うんだけど、なんの意味があるのか…

どうしてもこの技術を使いたかったのなら、渋谷にアクセスポイントを1つだけ作って、渋谷の人もP.T.A.のコーナーに参加できるというのが良かった。これなら「wi-fiの高効率技術」と「5Gの高速伝送」の両方使う意義がある。

さいごに

最新の技術をPerfumeに提供してくれるというのは本当に有難いこと。これからも、新しいことに挑戦してほしい!でも、我々は技術そのものに価値を感じてるんじゃない。技術を使った時間と空間の共有に価値を感じてるんだ。

私も大きな組織の中で動くエンジニアの1人なので、1番大切なものが何かをしっかり考えてデザインしたい。

こんな愚痴を書いたことで徳を使ってしまって、ライブに行けないなんてことにはならないといいな。